2. 要件

2.1 学習・教育到達目標の設定

JABEEは,自立した技術者の育成を目的として,知識・能力に関する下記の(a)~(i)の各内容を具体化したプログラム独自の学習・教育到達目標が設定され,それが広く学内外に公開されていること,また,それが当該プログラムに関わる教員および学生に周知されていることを求めています.具体的な内容は以下の通りです.

  1. 地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
    1. 種々の歴史,文化,習慣,価値観,風土,経済などに関する知識.これらにより幸福・福祉や豊かさなどの概念が多岐にわたることの認識.
    2. 自分自身の幸福や人生の目的,自分の特徴などについて考える自己把握力.
    3. 自分自身や自国など自分達の文化や価値観,利益だけではなく, 他者・他国の立場から,物事を考えることができる能力.
  2. 技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、 および技術者が社会に対して負っている責任に関する理解(技術者倫理)
  3. 数学、自然科学および情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力
  4. 該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力
    1. 数学については線形代数,微分積分学などの応用能力と確率・統計の基礎,および自然科学については物理学の基礎に関する知識
    2. 機械工学の主要分野(材料と構造,運動と振動,エネルギーと流れ,情報と計測・制御,設計と生産・管理,機械とシステム)のうち各プログラムが重要と考える分野に関する知識と,それらを問題解決に応用できる能力.なお,各分野の内容要件については別に定める(日本機械学会のホームページを参照?http://www.jsme.or.jp/jabee/).
    3. 実験等を計画・遂行し,結果を解析し,それを工学的に考察する能力
  5. 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
  6. 日本語による論理的な記述力,口頭発表力,討議等のコミュニケーション能力および国際的に通用するコミュニケーション基礎能力
  7. 自主的、継続的に学習できる能力
  8. 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能力
  9. チームで仕事をするための能力

2.2 学習・教育の量

またプログラム修了に必要な学習・教育の量として,以下のように定められています.

  1. プログラムは4年間に相当する学習・教育で構成され,124単位以上を取得し,学士の学位を得たものを修了生とする.
  2. プログラムは授業時間(教員の教授・指導のもとに行った学習時間)の総計が1,600時間以上を有していること.更にその中には,人文科学,社会科学等(語学教育を含む)の学習250時間以上,数学,自然科学,情報技術の学習250時間以上,および専門分野の学習900時間以上を含んでいること.

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