2010年度 エネルギー・環境技術研究室 研究テーマ


熱電変換・ケミカルヒートポンプに関する研究


アルカリ金属熱電変換(AMTEC)セルの性能向上


アルカリ金属熱電変換(AMTEC)は,ナトリウムイオン(Na+)伝導性のβ”アルミナ固体電解質と呼ば れるセラミック材料を用いた新しい直接発電方式です.この発電方式は,小型・軽量化が可能で,発電素子を熱源に取り付けるだけで発電します.発電効率は20~30%の高い値が得られる点が特徴です この発電素子に,逆に外部より電力を入力すると,高効率の中・高温度域で作動するヒートポンプとなります.

 AMTECは軽量・高効率であることから,宇宙用小型電源や太陽集光装置と組合わせた太陽熱発電システムとして研究・開発が進展しています.また長期のメインテナンスフリー作動が可能なことより超小型原子炉との組合わせ技術が期待されています.AMTECセルの高温側温度は900K~1200Kと比較的高い必要があります 本研究では,電極部等のセル構成材料の耐久性の向上,ならびに作動温度の低減下を目指した開発を行っています.





AMTEC素子を管状容器に収めた発電セル.直径約3cmのセルで7W程度の発電が可能.


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